人には誰でも、「人生観を変えた出会い」というものがあるでしょう。
それは人間に限らず、たった一冊の本だったり、一曲の音楽だったりすることもあります。
私の場合はまさしくこの「トラックス」がそれでした。
当時18歳の私にとって、
映画と言えば「ジョーズ」とか「プレデター」などのような
健全極まりないメジャーな娯楽大作のことでしたし、それ以外の物に目を向けたことなどありませんでした。
そんな人間がテレビ東京でさりげなく放映されていた本作をうっかり鑑賞してしまった時の衝撃と言ったら…それはもう筆舌に尽くしがたいものがあったのです。
「こ…こんなヘンチクリンな映画がこの世に存在したとは!?」
その後、私の所有するテレビはだいたいテレ東が映りっぱなしになり、
テレ東もそんな私の期待に応えるかのように
「アベレーション」だの「ガジュラ」だの「コモドリターンズ」など変すぎる怪作を次々と連発。そんなテレ東に魅入られてしまった私は、
今ではすっかり変な映画やクソ映画を漁るという特殊な趣味嗜好をこじらせすぎて
ついにはこんなブログまで始めてしまうような難儀な人間が出来上がってしまったというわけです。
まあそんな自分語りはどうでも良いとして、
この97年のホラー映画「トラックス」ですが、
久々に見直してみてもやはり身震いするほど途方もない珍作クソ映画でした。