製作:2015年アメリカ
発売:アルバトロス
度重なるメガ・シャークの襲撃により、世界は経済危機に陥っていた。そして再びメガ・シャークが蘇り、いよいよ人類は滅亡の危機に直面する。一方ウクライナでは、旧ソ連が冷戦時代に開発していた史上最悪の兵器コロッサスが目覚めようとしていた。
同じアサイラム社製でありながら「めちゃくちゃ面白いクソサメ映画」としての地位を確立して大ヒットしたシャークネードシリーズと対を成し、最後まで「くそつまらないクソサメ映画」としての立場を貫き通したメガ・シャークシリーズ最終作。アサイラムがアメリカより日本の顧客を大事にしているというのは有名な話ですが、それにしてもどっかで見たようなデザインの巨人です。
さて、メガシャークシリーズは基本つまらないとはいえ、極一部のマニアたちの間では
「vsグレートタイタンだけは例外的にすごく面白いらしい」などという根も葉もないウワサがまことしやかに囁かれていました。
それを聞いて多少は期待感らしきものを抱いたりもしてみたのですが、監督はあのクソ映画を極めた男クリストファー・レイ。それを知っては期待のしようがありません。ちなみにこの男、私はフレッド・オーレン・レイの別名義だとばかり思い込んでいました。「シャーク・アタック!!」とか、作風がほぼ同じですからね。ところが、一応調べてみたら同一人物ではなくて息子だそうです。何たる衝撃の事実。まさか親子揃ってクソサメ映画道を極めているとは…
↑もはや何も言い訳できないクオリティです。
まあ、あっちのファンが手に取るようなことは一切なかったとは思いますが。
↑いつものようにオスプレイみたいな航空機にジャンプして噛みつこうとするメガシャーク。
米軍大好きなレイ親子はこういう描写を毎回必ず入れ込んできます。
↑でかい星条旗で目隠しされてしまって戸惑うメガシャーク。かわいい。
↑1時間10分を過ぎてようやっとVSしてくれるメガシャークと超大型巨人。じらしまくったわりに戦うシーンが異様に短い。このシリーズは毎回こうです。
↑米軍が人工衛星レーザー兵器で攻撃してきたので、巨人はメガシャークをジャイアントスイングして宇宙まで投げ飛ばし、人工衛星に噛みつかせます。時々こういう無茶をしてくれるからレイ親子は嫌いになれない。
実は宇宙にまで進出したサメは本作が初です。(たぶん)
インパクトで言えば、宇宙空間でチェーンソーを持ったフィンとサメが激しい戦いを繰り広げた末に大気圏突入した「シャークネード エクストリームミッション」の方が圧倒的に上なのですが、本作の方が数ヶ月だけ先んじて公開されました。
その点で言えば本作は歴史的偉業を成し遂げたクソサメ映画と言っても良いでしょう。
↑本作で唯一私が笑みを漏らしてしまったのはこのシーンです。
超大型巨人に踏みつぶされそうになって逃げ惑う悪党、なのですがすぐ近くに超大型巨人がいるにも関わらず画面の奥でカモメの群れが実に呑気そうに羽を休めているのがたまらなくほのぼのさせてくれます。クリストファー・レイ監督がこれをわざとやっているとすると彼の評価を少しばかり改めなければならないかもしれません。
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