ぐおお、何てクソ映画だ…具合が悪い…!別に12/24を特別視するつもりはありませんでしたが、
クリスマスイブに仕事なうえ、帰って来てから一人でサメ映画を観るってだけでも
傍から見るとちょっと悲しい行為だというのに、よりによってそれがサメ映画史上最低クラスのクソ映画だったという悲劇。
しかも新作料金を払って観たという惨劇。
私が何をしたっていうんでしょうか?
ただでさえクソ映画が多いサメ業界の中でもここまで酷い物はなかったよ…
観ている間の苦痛度はあの「
ロスト・ジョーズ」をも超えて行くレベル。
誰だ!こんな有害な産業廃棄物を作ったのは!
ジェラルド・ラシオナト…? 知らん!
…まず、この作品はPOV形式のフェイクドキュメンタリーです。
私は画面酔いすることが多いので苦手なジャンルです。流行らせたの誰だよ?全く…
それにしても、わざとらしいぐらい手ブレが酷すぎてマジで酔います。
素人が撮ってるって設定にしても酷い。
「素人が撮ってるんですよ」アピールをしたいがためにわざとブルブルガタガタさせているとしか思えません。
わざわざアピールせんでもド素人だってことは分かるんだよラシオナト君よ…
それだけならまだしも、内容までもが酷すぎる。
アメリカ人のチャラ男兄弟と、金髪クソビッチの3人がオーストラリアでサメウォッチングのケージダイブをやりに行く過程がわざわざ
「3日前から」撮影されているのです。
当日スタートでいいっての!
…そんなお調子者共が羽目を外してハッスルしている様子を延々30分以上グラグラカメラで見せられてはたまったものではありません。
この苦痛度はマジで半端じゃない。ちゃんと全部観た私を誰かほめてください。
おまけにこの3人、金髪クソビッチが二股かけていて三角関係となっております。
遭難した後に発覚してモメるための伏線でしょうが、そんなもん誰も観たくないので今からゲンナリしてくるポイントです。
そしてやっとお待ちかねのケージダイブが始まりますが、
ここは本当にケージダイブをやって撮影したと思われます。
サメもCGじゃないようだし。ここだけは一応ほめておきましょう。ここだけは。
ただ、ケージダイブ中もカメラは過剰にガタガタ動きまくります。
普通、もうちょっと落ち着いてサメを撮影するだろ…?
後で観ること考えたらさ…
そこに大波がやってきて船が転覆し、3人はケージから放り出され、
あとは「オープンウォーター」とか「
赤い珊瑚礁」のパクリ的な海上サバイバル展開となります。
ここからはずっと海を漂っているので、ただでさえ手ブレの酷いカメラに波の揺れまで加わって、それはもう酷いことになります。
私はあまりの気持ち悪さに耐えられずウィンドウを小さくして休み休み鑑賞しました。
だが、本当の地獄はこれからだ…。
ここにきて人間関係が不協和音を奏で始めます。
冷静に、前向きに生き残ろうとするチャラ男兄弟はまあいいのですが、
金髪クソビッチが終始ピーピーギャーギャー騒ぎまくるのなんの。
兄弟のやることなすこといちいち反対するわヒステリー起こすわで
信じられないほどウザイです。
ドラマ「24」でもここまで凄まじいクソビッチはいなかったでしょう。
「頼むから早く食われろよ!!!!!」と神に祈りながら苦しみ続けましたが
この映画なかなか誰も食われてくれません。
尺稼ぎのためのどうでもよすぎる会話ばっかり。
この映画、全体的に尺稼ぎに必死すぎます。
夜になって都合よく救命イカダが流れてきます。
それを喜んではバカ騒ぎ、乗り込んではいちいちバカ騒ぎ。
本当にウザイ奴らです。サメはいつ来るんだよ!とイライラが最高潮になったころ、
転覆した船の乗客?が一人流れてきます。
その人をイカダに乗せたのはいいのですが、ここでまた信じられない展開が…。
なんと照明弾を撃つか撃たないかで兄弟とクソビッチが言い争いになり、
もみ合いのすえに誤射。
イカダに乗せた人をイカダごと焼き殺す事態に…
そして苦しみながら焼死する人を見ながら責任のなすりつけ合い。
ここの不快感は相当なものです。
ラシオナト君は「極限状況で人間の本質があらわに…」みたいなものを考えて撮ってるのかもしれませんがあまりにもバカでアホでマヌケすぎて、
「頼むから早くサメ来てくれ!」と願う以外なんの感情もわいてきません。
その後案の定金髪ビッチの二股が発覚して聞くに堪えない罵り合いが始まり、
こちらの脳が破裂しそうになります。
未だにサメに襲われないとかどうなってんの?サメ君サボリなの?死ぬの?などとこちらが死にそうになりながら残り時間を確認すると、もうほとんどありません。
まさか助かるんじゃねえだろうな…?などと不安を覚えましたが、
終盤も終盤になってようやくサメが来てくれます。
しかし…画面にはほとんど映りません。
つまりガブリガブリと噛みつくシーンはないのでこちらの溜飲はほぼ下がりません。
何て嫌な映画だ…!エピローグで「あの3人は前向きだった…良い奴らだった…」みたいなしみじみとしたシーンが入りますがラシオナト君の神経を疑いますね。
誰がどう見ても稀に見る糞野郎共だったろうが…。
結論としては、これは観客をムカつかせることに特化したクソ映画の中のクソ映画です。
不愉快になりたい人以外は観るべきではありません。
しかし今後クソサメ映画を語る際に本作は外せないものとなるでしょう。
サメ映画マスターを目指すなら乗り越えるべき壁と言えるかもしれません。