ヘリやら何やらが爆発して雪崩が起こってる中をスノーボードでかっこよく
跳んでるジャケットで「危険の限界に挑め!」という煽り。
エクストリームスポーツ系のアクション映画かと思いきや
上部にうっすらとバケモノの顔が映り込んでいます。
つまりこれもモンスターパニック映画です。かなりわかりにくいですね。
ちなみにヘリは爆発しません。
「父を殺したビッグフットを追って山に入った兄貴を追って妹がチームを作って山に入ったらビッグフットに襲われる」
…という話です。
この兄貴が実に身勝手なキャラクターで、助けに来てもらっておきながら態度がでかい。
お前を助けるために何人死んだんだよ?お前が死ねよ!と誰もが思うことでしょう。
一人を助けるために5人で山に入り、帰れたのは2人だけ。…あれ案外死んでないな。
でもこんなやつを助けようと周囲を巻き込んでる妹まで腹立たしく見えてきます。
まあ、そんなことより本作の見どころですが、これは険しい斜面でのスキー・スノーボードのシーンであると断言できます。
わざわざスタントマン使うほどの有名俳優はいないので
ウィンタースポーツの得意な人たちを集めてきたんでしょう。
ジャケットのような撮影するだけでも大変そうな急斜面をスタイリッシュに滑る場面はビッグフットや雪崩に追われてなくてもなかなかスリリングです。
雪崩に関してはCG丸出しな場面とそうでない場面がありますが許容できないレベルではありません。
問題はビッグフットのCGです。
これに関しては言い訳できないというか、せっかく険しい山で頑張ってロケしているのに
コイツが出てくるだけで一気に画面が安っぽくなってしまうぐらいヘボい。
作中ではチューバッカ呼ばわりされていますがチューバッカに失礼でしょう。
人間を巣に持ち帰って喰い散らかして骨が捨ててある場面はなかなかいい感じのおぞましさがありましたが、ほめられるとすればそこだけです。
ビッグフットのCGにさえ目をつぶれば、本作は山岳スキー映画として楽しめなくもないかもしれません。
というか、別にビッグフットならではという特徴が何一つ無かったので
バイオ殺人熊や
雪の中を泳ぐサメの方がまだ良かった気がしてなりませんが、
この映画にとってベストだったのはモンスターを登場させず
バーティカルリミットみたいな山岳サバイバル映画にすることだったでしょうね。
そうすればこんな一山いくらのクソモンスター映画として埋もれずスタッフの努力も少しは報われたでしょう。…多分。