昔、「アナコンダ」というヘビ映画のシリーズがありました。
主にテレ東で執拗に何度も放映されていた時期があったので
それなりに知名度は高いかと思われるのですが、
本作はそんなアナコンダシリーズの番外編のようです。
が、そんなアナコンダと戦う相手の「殺人クロコダイル」とは一体何者なのか?
それが分からなかったがために今日まで本作を鑑賞せずにいたのですが、
ワニが出てくるんなら一応観ておくか。とついにレンタル。
すると、何と原題が
「Lake placid vs. Anaconda」
と出てくるではないですか。
つまり殺人クロコダイルとはあの有名ワニ映画「U.M.A レイク・プラシッド」に出てくるワニのことだったのです。
まさか本作がレイクプラシッドシリーズとアナコンダシリーズとのクロスオーバー作品だったとは…
迂闊だった…
しかし、何でまた配給会社はレイクプラシッドシリーズであることを隠すかのような邦題にしてしまったのか?
1作目から
4作目までしっかり完走したファンとしては許すことのできない悪魔的背信行為です。
とはいえジャケの「AVC」のロゴデザインがあまりに秀逸すぎてつい許したくなりました。
……が、米国版のジャケがもっと素晴らしかった。
何ですかこれ?
面白すぎるにも程があるでしょ?
しかも本作、毎度おなじみすぎるブラック湖を舞台に
ワニとアナコンダだけではなく、
さらにヤンシー・バトラーとコリン・ネメックという
C級映画界のスーパースター的存在2人が共演しており、
さらにロバート・イングランドまでが出ているという
むやみやたらと豪華な役者が揃っているのです。
↑どちらもC級映画を観ているとよく見る顔だが
同じ画面に並んでいるのは初めて。
しかし肝心のワニとアナコンダなんですが、
まあ当たり前と言えば当たり前なんですが、
例によってCG丸出しでした。
最近何だかんだと出来の良いワニ映画を連続で観ていたもんですから、
いざ久しぶりにこのクオリティを目にすると…、うん、どうも、これは…うん?
…しかし冷静に考えると、レイクプラシッドシリーズとしては一応これでも普段より良いかな、という気は致します。
米国版のジャケだとワニじゃなくアナコンダが先に獲物をゲットしていますが
本編ではこの通り。逆でした。
「アナコンダVS殺人クロコダイル」と言っても
直接戦うというよりは
「どっちが先に獲物を喰えるか!?」という早食い対決の様相を呈しております。
それならそうと事前に教えてくれればこっちも期待感の方向性を誤らずに済んだのですが。
つくづく米国版のジャケをそのまま採用してくれれば良かったのにと悔やまれます。
オンリーワンの魅力を放つ巨大アナコンダと比べると、
ただのザコ集団でしかないレイクプラシッドワニ軍団がちょっと寂しい感じ。
あんまりワニ強くないんですよね。
「頭の緩そうな大学生を喰らうのはまかせろ!」とでも言いたげなゴミ掃除屋としてはさすがに手慣れた感があるのですが、アナコンダには簡単に絞め殺されるし車には轢かれて死ぬわでどうにも中途半端な存在感なのはレイクプラシッドシリーズ2作目以降に共通する欠点ですね。
アナコンダはアナコンダで出番が異常に少ないのが問題です。
トータルでも5分ぐらいしか画面に映ってなかったような気がします。
いくらなんでも短かすぎるわ!
CG製作費的にはワニより安く出来そうなもんですが…
おまけに戦う相手を完全に間違えており、
ラストバトルの
「え?コイツがやるの?」
という腰砕け感が半端ない。
ワニと戦えよ!もう!
…ということでもう相当クソくだらないテレビムービーでした。
そこまで酷くつまらないわけではありませんが、本当にクソくだらないです。
クソ映画愛好家には大変オススメの逸品です。
コリン・ネメックつながりで「レイクプラシッドVSロボクロコ」とかにしておけば良かったのになあ。