ある好事家の記録 主に変な映画の感想

変わった映画を見つけたらそれを語りたいブログ。  主にモンスターパニック映画、特にサメ映画の感想が多め

ザ・プレデター  怒りの感想



製作:2018年アメリカ
配給:20世紀フォックス




メキシコで活動中だった傭兵マッケナは、突如墜落してきたプレデター船から遺留品を持ち帰る。しかし、留守中に幼い息子がそれをいじってしまい、地球に新手のプレデターを呼び寄せることになってしまう。政府に監禁されてしまったマッケナは、仲間のならず者集団と共に息子を助けに向かう。






く…くそつまらん!!
何だこれ!
開始30分でもう席を立ちたくなったぞ!


先に断っておきますと私はプレデターシリーズが大好きです。
子供の頃からずっと1と2を繰り返し鑑賞しまくり、AVP、AVP2、プレデターズは劇場で2回鑑賞したうえDVDも発売したら即買うぐらいの大ファンでした。あの悪名高いAVP2ですらそこそこ楽しめてしまう。もうプレデターが暴れているだけで楽しめてしまう。ステルス宇宙忍者万歳。それぐらい、このシリーズを楽しむためのハードルが低い人間なのです。


そんな私でも本作のひどさは救いようがない。
かりんとうだと思って食べたら犬の糞だったぐらいのダメージを受けたと言わざるを得ない。
初めてですよ…劇場でここまでの怒りを感じた映画は。もう本当に観ててキレそうでした。





言うまでも無く、「プレデター」関連作は、後発が1作目を絶対に超えることが出来ない映画シリーズです。
1作目の最大の魅力は、屈強な特殊部隊が謎の怪物にわけも分からず一人ずつ殺されるというスリルの中で徐々にプレデターの正体が明かされて行く過程にこそあったからです。
すでにプレデターの正体が割れている2作目以降はその手法が全く使えず、何らかの変化球を投げるしかない。純粋な剛速球だった1作目には及ぶべくもないのは当然のこと。


それが分かってるからこそ、私も本作には過度な期待は抱かずに観に行ったのですが。


本作の何がダメかって、最初から最後までず~っとグダグダウダウダしていることです。筋が通ってない。ストーリーにもアクションにも芯が無い。何がしたいのか全く分からない。

主人公マッケナは何でプレデターの遺留品を我が物にしたかったのか。何で光学迷彩装置をわざわざ飲み込んだのか。
政府が目撃者を抹殺するから?
そんな展開のどこに面白味があるのか。
こっちは人間同士の争いを観たいんじゃないんですよ。
それなのに人間同士の殺し合いばかり見せられてウンザリ。
おまけにプレデターまで仲間割れをし出してゲンナリ。


プレデターを捕らえて研究していた組織。
麻酔で眠らせていたのはいいが、目覚めたら即逃げられるって。
「みんなで抑えろ!」って…拘束具すらつけておかないアホ集団なのかよ。



マッケナと愉快なならず者集団によるコント、ギャグシーンが異常に多いです。
こういうのがオシャレなんですか?
オフビートな笑いってやつですか?
コメディ映画にしたかったんでしょうが全く笑えません。
全編通してシリアスさのカケラもありません。

息子を救いたいマッケナはともかく、他のならず者集団がわざわざプレデターと関わろうとする意味が分からない。
お前ら出会ったばかりだろうに既に固い友情で結ばれているかのような雰囲気なのも分からない。
非戦闘員の女性科学者がやたら戦闘力高いのも分からない。
プレデター・ドッグが人間を襲ってきたかと思えばいつの間にか懐いているところは本当にマジで意味が分からない。


ここ最近の傾向だが、ノーマル・プレデターがまたしても噛ませ犬扱いなのが非常に納得いかない。
プレデターズでもそうだったが、体がデカイだけで粗暴な新型プレデターなど全く魅力を感じない。特に本作の新型プレデターは裸の野人みたいでくそださい。武士道精神もない。力が強いだけで工夫も何もない。マンネリ打破のつもりかもしれんがマンネリの方が100倍マシ。


そもそもプレデターの「新型」って何なんだよ。
という疑問は一応解消されますが、
誇り高き戦闘民族プレデターの設定を根底から覆してしまう悪手と言わざるを得ない。
アイデンティティが失われかねないからキメラ化はやめろ。



これだけ意味不明な描写とつまらん展開を積み重ねられるともうどうでもよくなってきます。
もういいから早く終われ。そんな気分で一杯ですが1時間47分もあるのでなかなか終わってくれない。ものすごい苦痛でした。

それでも最終決戦はそれなりに見せ場があるのでは…と一縷の望みを抱いて耐えましたが、特に無し。
ラストシーンの「プレデター・キラー」は心底「人を怒らせるのがうまいやつらだ…」という感想しか出てきませんでしたね。アイアンマンが好きなのはわかったから。これはプレデターだから。



こんな駄作が製作され公開に至った理由が謎すぎますが、ともかくプレデターシリーズに終止符を打ってしまったのは間違いないでしょう。
プレデターと遭遇して思わず「チ〇ポ!」と叫んでしまうトーマス・ジェーンを観て笑えるような人なら楽しめるのかもしれませんが、私には終始理解不能でした。

コメント

1. 無題

本当にクズでした、寝ながら見ました、何にも無い、登場人物に魅力なし、プレデター含めて、ドーマスジェーンがあんなアホ役になるとは、ミストがなつかしいです!

Re:無題

これに比べたら、世間的な評判は最悪だった「AVP2」の方が万倍面白いと思うんですけどね。

プロフィール

HN:
岩石入道
性別:
男性
自己紹介:
B級~Z級映画が主食。ホラー、モンスターパニック系が特に好き。目についたサメ映画全てチェックしたい
krgm200@gmail.com

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