ある好事家の記録 主に変な映画の感想

変わった映画を見つけたらそれを語りたいブログ。  主にモンスターパニック映画、特にサメ映画の感想が多め

プロトタイプ・マナ 制御不能  感想



製作:2016年アメリカ
発売:トランスワールドアソシエイツ

携帯アプリ等を手掛けるIT企業チューリー社は、サーバー室の環境管理のためのネットワークアシスタント「MANA」を導入。
その日の夜、企業テロリスト3人組がチューリー社に侵入。当直の社員たちを拘束するが、直後にMANAが暴走をはじめる。
サーバー室に閉じ込められた彼らを、MANAの毒ガスやナノマシンが襲う。









「これが人工知能の暴走だ!」


何という安い煽り文句!
しかもジャケットで誰だか分からない女がすごく微妙な表情で握っているのはなんでしょうか?
電動インパクトレンチか何か?


というわけで、AIの暴走をテーマとした自主製作映画です(たぶん)。
登場人物がオタク的な映画談義に興じたり、クライマックスでファミコン調のBGMと共にロックマンが出てきたりと典型的なオタクによる趣味全開な映画でした。

趣味全開なのは全く構わないんですが、ストーリーや設定が意味不明なのはどうにも擁護のしようがございません。

トランスワールドアソシエイツプレゼンツという時点で、100点満点で10~20点くらいの映画を想定して借りてきてるわけですが、これは8~9点ぐらいでしたね。惜しいと言えば惜しい。しかし20点クラスの映画でも充分満足だよという自称優良顧客(?)をガッカリさせないでほしいものです。 






MANAとは一体何なのか?

というと、サーバー室の温度とか湿度を適切に保ち管理する物のようなので、それが暴走したからと言ってもサーバーがおじゃんになるくらいで済みそうな感じです。

ところが、その温度や湿度をどう管理するのかと言えば普通は空調のコントロールだけで行えそうなものなのに、毒ガスとかナノマシンを使ってやってるみたいです。なんでそんな危険なもんが必要なのかさっぱりわかりません。それにナノマシンと言ってもアリンコぐらいの大きさに見えます。必要に応じて群体を形成してるということでしょうか。そして人間を数秒で干からびさせる驚異の乾燥機でもあります。そうまでして湿度を下げねばならんのか?


で、そこに企業テロリストが侵入したことで、毒ガスとナノマシンで彼らをを葬り去ろうと暴走をはじめた…という筋書きはまあいいです。

地下駐車場で車を動かして人を殺したり、無関係のトレーニーの水分を吸収して干からびさせたり、中国とロシアのコンピュータにハッキングしたり、シロウトから見ればAIって何でもできて恐ろしいな…と思うかどうかわかりませんがAIというよりだいたいナノマシンが万能でした。



そこまでして厳密に管理せねばならない重大データがチューリー社にあるのか、といえばそんな描写もなく、
企業テロリストが狙うに値する何かがあるのか、と言っても特に何もなく、その企業テロリストの目的も結局分からずじまい。
なんかウダウダしてるうちにてきとうに死んでいったようにしか見えません。
MANAの製造元とか販売元が疑われてしかるべきですが、そういうのも一切ありません。



さてそれでは一体どうやってMANAの暴走を止め、世界をナノマシンの脅威から救うのか。
ってところで前述のパチモンロックマンが出てくるわけですが、まあそこだけは多少愉快な絵面を見られて楽しかった、と言えなくもないかもしれません。

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自己紹介:
B級~Z級映画が主食。ホラー、モンスターパニック系が特に好き。目についたサメ映画全てチェックしたい
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