製作:2006年アメリカ
発売:タキコーポレーション
西暦2068年、資源の枯渇によって人類は緩やかな破滅へと向かっていた。だが、人類は2万光年先に地球とよく似た環境の星を発見。「オキシジェン」と名付けられたその惑星へ、人類の命運を懸けて探検隊が降り立つ。しかし、そこは熊がいっぱいおる熊の惑星だった…
B級映画の設定というのはバカであればあるほど良いものとされます。その点で観ると、本作は満点に近いバカバカしさと言えるでしょう。これよりバカな映画はそうそうないと思われます。もしあったらぜひ教えてほしい。
私が何百万回も読み返している愛読書「
人喰い映画祭 【満腹版】 ~腹八分目じゃ物足りない人のためのモンスター映画ガイド~」(著:とみさわ昭仁氏)の中でも、本作については
「もうね、この設定だけで見たくなるでしょ。見ない人はどうかしてる。」
と、猛烈に力強くプッシュされているわけです。
私もそんなとみさわ昭仁氏の意見には大いに共鳴したものの、いざレンタル店で手に取ってみても「また今度でいいか」と先送りにし続けてしまい、気が付けば十数年の歳月が経過しているという恐ろしい現実。この私が、とみさわ昭仁氏がいうところの
「どうかしてる人」と化してしまっている。これは明らかにおかしい。私も彼と同じ世界の住人であるはずなのに。どうしてこんなにも面白そうな映画のDVDを借りることに、これほどの抵抗感があるのか。もしかしてジャケットの出来が悪いせいで観る気が起きないのではないか。そう思った私はゲオのネットレンタルで本作を借りることにしました。
しかし、いざ手元に届いてもなぜか再生する気が起きない。これは明らかにおかしい。
どうかしていると謗られても仕方がないかもしれない。こんなにも面白そうな映画なのに。なぜ観たくならないのか。何らかの呪いがかかっているかの如く細胞が拒否している。ラベルの出来が悪いからか。このままでは観ないまま返却してしまいかねない。それだけは何としても避けたい。
仕方がないので、特に理由も無く誰が得をするでもないのにわざわざ「熊映画特集」などと銘打って退路を断ち、ようやく積年の思いに蹴りを付けるべく本作のDVDを再生することに成功いたしました。
この監督どうかしてる!