今日は平日ですが、私は休みなので朝っぱらからTSUTAYAへ行きました。
商業施設でも飲食店でもどこでも混雑が嫌いな性分なので、
なるべく平日の人が少ない時に行動するようにしているのです。
しかし今日は私と同じようにヒマを持て余しているであろう上品な老夫婦が新作コーナーの前に陣取っていました。
ちょっと邪魔だなあと思いつつ棚を眺めていると、
老夫婦の旦那が私に優しく話しかけてきました。
「ねえお兄ちゃん、
これ(※)面白いんだよ。実話なんだけどね。ネコも可愛いし、おすすめだよ」
↑ (※)これ…ドン底の生活を送るホームレスが、ある野良猫と出会ったことで色々状況が好転していき幸せになる。みたいな映画のようです。
なんで面識もない爺さんにいきなりそんなもんをおすすめされねばならないのか。
もしかしてボサボサ頭にヨレヨレの服、陰鬱な表情でTSUTAYAに朝から入り浸る私を見て、ホームレスとまではいかなくとも、無職の可哀相な兄ちゃんだとでも思われてしまったのでしょうか?
これ(※)でも観て元気を出しなさい、と?
なんということでしょう…
私は「ありがとうございます。検討してみます」と笑顔で答え、
この
「フォロイング ババアが、憑いて来る。」をレジに持って行きました。
「ババアが、憑いてくる」はただの煽り文句であって別にサブタイでも何でもないのですが、
中身を見たらサブタイにしたくなったのでここではそんな感じで表記しました。
タイのバンコクへと旅行にやって来たジュリーとジム。
しかし、ジュリーが森の祠の像を盗んだことにより、
“彼女だけに見える”醜い老婆が解き放たれる。
森を抜けても、街へ戻っても、老婆はついて来る。
呪いを解く猶予は、36時間。それが過ぎれば、死を待つのみ―。
(ニューセレクトHPより)
「リング」系の心霊ホラー映画ですね。
呪いを解く猶予が36時間なのに「それを過ぎれば死を待つのみ」ってどうなの?
まだ待ち時間あるの?って気がしますが。
呪いを移されてしまい、制限時間内にそれを解く方法を探して奔走する、というストーリーはほぼリングを踏襲したものとなっています。
それだけに全く新鮮味のないありがちな心霊ホラーでしかないのですが、
「ババア」というのが気になります。
真面目に心霊ホラーとして宣伝する気ならちゃんと「老婆」と表記するでしょうからね。
そこをあえて
「ババア」とギャグっぽくデカデカと煽る意味は一体…?
ん!?これは…!?漫☆画太郎!!?どっからどう見ても漫☆画太郎先生作画の老婆、いやババアでした。
知らない人は「くそしてねろ」とか「ババアゾーン」とかで画像検索してください。
画太郎先生は間違いなく世界一ババアの絵を量産しているババア大好きな変態漫画家です。
あの画太郎先生がまさかハリウッドにも進出していたとは…
ということは、どうやらオチは「トラックにはねられて全員死亡」ということになりそうですね。
画太郎先生の十八番ですから。
案の定、おあつらえむきのトラックが事故を起こしています。
死~ん。 あれ?
残念ながらトラックオチではありませんでした。
まあ冗談はともかく、ババアに憑りつかれた主人公ジュリーはことあるごとにでっかいSEと共に飛び出してくるババアに悩まされます。
が、漫☆画太郎作画のババアがいくらデデーンと出現しても全く怖くないという、ホラー映画としてあるまじき致命的な欠陥を抱えています。
まあギャグとしてはちょっとだけイケてるかもしれません。
終盤はシャーマンの老婆とババアが対決しますが、そのシャーマン老婆も漫☆画太郎作画としか思えない造形。マジで画太郎原作ですか?ただのリスペクトですか?
善のババアVS悪のババアといった趣のクライマックスとなりますが、
そこまではっちゃけたバトルにはなりません。地味です。
結論としては、ババア好きの方、もしくは画太郎先生にオススメです。