製作:2017年マレーシア
発売:キュリオスコープ
冴えないスタントマンのファディルは、ある日凄腕の暗殺者ブラック・タイガーの犯行現場に偶然居合わせてしまい、濡れ衣を着せられる。そのせいでブラックタイガー本人だと勘違いされたファディルはマフィアから暗殺依頼をされたり、警察やTVリポーターに追われる羽目になってしまい…
マレーシア製のアクションコメディ映画。あまりこういうのは好まない方ですが、エビみたいなタイトルに釣られてつい観てしまいました。と思ったら、原題は「Abang Long Fadil 2」。マレーシアの映画産業を飛躍的に伸ばす切っ掛けになった国民的大人気アクション作品第2弾だとか何とか。本当かな。まあ人気なのはいいけど、いきなり2作目を見せられても…
原題からして主人公のファディルという男が毎回何らかの珍騒動に巻き込まれるシリーズもののようです。今回はブラック・タイガーというエビみたいな名前の凄腕ヒットマンと勘違いされマフィアの争いに巻き込まれて行く話ですね。このブラックタイガーなる暗殺者、どこにもトラ要素もエビ要素もなくて何でそんな名前なのか分かりませんが首から上はダサいダースベイダーのような感じです。ですが、首から下はえらく貧弱な体型の背広姿であまりかっこよくはない。まあ動きは凄いしコメディだから別にいいんですけど。
↑ブラックタイガーを使って自らの親である大物マフィアを葬らんとする男ワク。皆して頼りないというかうらやましいというか、やたら細い体してます。でもテコンドー黒帯、空手道、柔術、ホッカイドーの達人らしく動きにはキレがあります。全体的にアクションのレベルは高い。しかしマレーシアならではという特色に欠ける気がしますね。何か地場産の武術があればなあ。マレーシア式シラットがそうなのかもしれませんが、シラットはインドネシアのものというイメージが強いし…そもそもコイツの修めた武術が全部外国産だし。ホッカイドーって何でしょうね。マレーシア語だとギャグになるのかな。
↑パワー系マフィアのジャイアントスイングでぶっ飛ばされる主人公ファディル。わりと非現実的な飛び方。2作目だからということでこのファディルという男が何者でどういう経歴なのか、強いのか弱いのかよく分からんまま話しが進んでしまいます。いきなりハルクに変身したりトランスフォーマーとの闘いを熱望してもそういうものかと受け入れるほかありません。
で、50人もの人間を暗殺し裏社会で名を轟かせ、ファディルに罪を着せ暗躍するヒットマン・ブラックタイガーとは一体何者なのか!?
という話なんですが、これは相当意外な正体でしたね。別にミステリでもサスペンスでもないんだからその正体に意外性を持たせる必要もないんじゃないかと思いますが、「お前かよ!!」と突っ込まざるを得ない正体でした。貧弱な体型も伏線だったんですかね。私の中では「おもいッきりTV殺人事件」の真犯人指摘シーンに匹敵するくらいしょうもない真相だったので逆にうれしくなりましたが、むなしいと言えばむなしいです。コメディはノリについていけないとやっぱりむなしくなる。まあCGとかアクションのクオリティは確かに大ヒット作と言われてもおかしくないくらい高いとは思うので、この手のアクションコメディが好きな人なら多分楽しめるでしょう。
1. 無題
こちらが前作のようです バンブルビーとメガトロンを足して2で割ったようなロボが・・・
配給会社は同じのようですし一応続編と分かるタイトルにしてほしかったですね
Re:無題
ただ、やっぱり「カンフー・マフィア2」っていうタイトルだったらスルーしてたと思うんで悩ましい話です。
にしても前作の時点で「ザ・トランスフォーム」よりずっとそれっぽいロボが出てますね。