ある好事家の記録 主に変な映画の感想

変わった映画を見つけたらそれを語りたいブログ。  主にモンスターパニック映画、特にサメ映画の感想が多め

アフター・ワールド2020 感想




おっ、巨大クリーチャーと特殊部隊がド派手に戦うモンスター映画っぽいな!
…と思って借りてきたら全っ然違いました。

このジャケ画像のようなモンゴリアンデスワーム的怪物など影も形も出てこないし、特殊部隊的な人も当然のように出てきません。
いや、よくあると言えばよくあることですが、いくらなんでも開き直り過ぎじゃないですかね?
私は何を信じてレンタルすれば良いのでしょう。
やはり福袋的楽しみを見出すしかないのか。

それにしてもジャケットデザインしてる人は一体どこからこんな素材を調達しているのか?
C級~Z級映画用のフリー素材集が業界で出回っている疑惑。
 


世界は滅んだ 未来を取り戻せ

空が割れ、突如現れた様々な姿形の怪物たちに人類の大半は喰われ、文明は崩壊した―。この大戦を生き残った者たちは怪物の侵攻を防ぐため、シェルターと呼ばれる防護施設で隠れて生活していた。青年ジャレッドはシェルターに守られ安穏と暮らす人々に苛立ちを募らせていた。しかし、そんな日常はある日、音を立てて崩れ去る―。無数の怪物がシェルターの中へと侵入してきたのだ。無残に襲われていく人々。響きわたる断末魔。何とか逃げ切ったジャレッドは、仲間を集め怪物から地球を取り戻すべく、ある作戦に踏み切る。
(アメイジングD.C.HPより)




このあらすじもねえ…いやウソ八百というわけじゃないんだけど…。
こんなあらすじだと「進撃の巨人」のようなスペクタクルな内容を想像するかと思いますが、
実際は小ぢんまりとしたゾンビ映画でした。
「様々な姿かたちの怪物」と言っても特殊メイクした人間しか出てこないのでゾンビの一種にしか見えない。
シェルターだシェルターだと言ってもただの廃工場ですしね。







それにしても、本作の舞台は邦題通り2020年です。
世界滅亡系の近未来ものにしては、ちょっと近すぎる気がします。たったの2年後。
それに加え、映像があまりにも古臭いんで、もしや80年代のお蔵入り映画を今頃出してきたのか?という疑いを中盤まで消しきれませんでした。

 

しかしここはどうやらただの近未来ではなく、
「死神」という存在に無理やり連れてこられる異世界のようです。
拉致被害者たちは「第2の地球」と呼んでおり、
死神とそのしもべ(?)である異形たちが闊歩するパラレルワールドであるという認識。








巨大クリーチャーは出てきませんが、死神のデザインと造形はそこそこ頑張ってる感があって良いです。むやみに生えまくってるキバがほどよく禍々しくて素敵ですね。全然使わないのはどうかと思いましたけども。
死神の体液を浴びたり、触手に侵入されると汚染されてゾンビ化してしまうらしい。









本作は悲しいくらい低予算臭が隠し切れない系のC級ムービーですが、
アクションにはかなり力が入っており、格闘シーンには見ごたえがあります。トラックの荷台での戦いは相当な労力をかけたであろうことが伺えました。
銃撃戦においても、FPS風の見せ方を多用するなど随所に工夫が見られますし、ヘッポコと言ってもあまりけなす気にはなりません。



ただ問題は、ヒロイン的存在のエライザという人物なのですが…
彼女はピーチ姫的な役割を担っており、敵のボスによって囚われてしまいます。
そして主人公のジャレッドや仲間たちが命懸けで彼女を助けに行く。
…というのが本作のクライマックスとなっています。

そんなエライザさんは、仲間に「あの子、美人だったね」とか言われたり、
敵のボスにも「カワイイ」とか言われるくらいの美女設定。
なのに、どこにでもいそうな太目のオバサンにしか見えないのが非常に辛い。真面目に辛い。
ジャレッド君も彼女との関係を冷やかされた時に「好みじゃない」と照れ隠し的に言っていましたが完全に本音にしか見えません。
別に美男美女ばかりをメインに据えた映画は好きじゃないし、むしろ味のある顔の役者に出ていてほしいと思ってはいますがこれは…。




ストーリー的にはちょっと凝ってる風な設定をチラ見せだけしておきながら、
詳しいことは何にも触れてくれず、ただ死神やゾンビとの戦いを描くのに終始しており、空虚で退屈と言わざるを得ません。
個人的にこの規模の映画で100分越えはやっぱり物凄く辛い。
普通は80分程度に収まっているものですが…
作り手の情熱が空回り気味になっていると、こういう受け手との悲しいすれ違いが起こってしまいます。


 

でも、敵ボスと対峙した時のような、すごく格好良い演出をみせてくれる瞬間も一応あるんですけどね。
全体的に「惜しい」とまでは申せませんし、本作を観た人の大半は、眠るか怒るかのどっちかだとは思いますが、やっぱり嫌いにはなれない作品でした。




あ、でもこの内容で「to be continued」はね…無しだね…。
オチがつけられなくて逃げたとしか思えませんね…。

コメント

1. 本当に酷い映画でしたが、これは詐欺になりそうでは?

ツタヤでたまにレンタルしますが、まず9割は駄作ですね。なんでこんな駄作と言うか、ばかばかしい映画を仕入れてレンタル出来るのでしょう?
ツタヤの関係者はこの映画を見ていないのでしょうか?
見ていたらレンタルしませんよね。呆れますね。

Re:本当に酷い映画でしたが、これは詐欺になりそうでは?

どうもこんにちは。
TSUTAYAの人もこれクラスのは見てないんじゃないかと思いますが、
もしかすると配給会社の人も見てないのでは?という気もしてきますね。
「たぶんこんな感じだろ?(願望)」っていうノリだけでジャケット作ってるように見えますからね。

プロフィール

HN:
岩石入道
性別:
男性
自己紹介:
B級~Z級映画が主食。ホラー、モンスターパニック系が特に好き。目についたサメ映画全てチェックしたい
krgm200@gmail.com

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