当方札幌市民につき今回の地震で被災しました。
停電も復旧し、何とか仕事の方も大混乱にかろうじて収拾が付きつつあり、今日やっと22時前に帰宅出来ました。
当ブログは今まで映画の感想ばかりでそれ以外のことは何一つ書いていませんでしたが、
この地震については多少無理してでも少しでも早いうちに記録に残しておきたいと思います。私にとっては書くこと自体がストレス軽減にもなりますので。
9/5の夜、全世界待望の「ディープ・ブルー2」を鑑賞し、ある意味満ち足りた気持ちで寝床に入ってから約2時間後の9/6午前3時過ぎ。完全に熟睡している中、携帯とスマホの両方から警告が鳴り響くのとほぼ同時に今までに経験のない激しい揺れに見舞われました。
私のこれまでの人生では震度4までしか経験が無く、そういう時は「早く鎮まってくれ!」と願いながら実際より長い体感時間をじっとこらえる感じなのですが、今回の震度5強?というのは次元が違いすぎて「何が起こってるんだこれ」という不思議な気分の方が強く、恐怖を感じる間もなく揺れは収まりました。その後にようやく恐怖が押し寄せ、どっと汗が噴き出すような感覚です。揺れている時間そのものは相当短かったのかもしれません。
揺れによる直接の被害は、重量のあるデスクトップパソコンが机からドカンと床に落下したことぐらいで他は無事でした。それだけとは言ってもほぼ確実にハードディスクは逝かれたであろう激しい落ち方だったので精神的ダメージは大きかったです。バックアップもしばらくとってなかったし。よりによってなぜパソコンだけが…。
しかし、真の問題はその後に電灯やテレビを付けようとしても一切反応が無かったことでした。停電。とりあえず、パニクるインコたちをなだめて落ち着かせた後、スマホでニュースを見る。徐々に事態が分かって来るものの、すでに電池残量が50%を切っている状態。なるべく温存しておくべきかと思い、とりあえず寝ることにしました。
が、30分後には上司からの安否確認の電話があり、
7時過ぎには同僚から「至急出勤してほしい」という連絡。
災害だろうと何だろうと自宅よりも職場の復旧が最優先とはどうなんだろうなと疑問に思いつつ支度をするも、どうやら信号機すら動作を停止しているとの情報。
信号が付いてないなら危なくて車で行けないなあ、この非常時に余計な体力を消耗せねばならないのかと内心で愚痴りつつ徒歩で出勤。
ところが、いざ家を出てみると信号が付いていないのにも関わらず結構な数の車が走っているではないですか。
かといって交通整理がされているわけでもなく、交差点はほぼ無法地帯。何という非日常的な光景か。そこまで無茶をしている車は幸い見かけませんでしたがそれでも道路の横断はかなり危険な状態であり、徒歩出勤するのも命懸け。わき道からは自転車がビュンビュン飛び出してくるし。暗いコンビニやスーパーの前には人が殺到。ある意味地震そのものよりこの街の光景の方が印象深く、終末的なものすら感じました。
そんなこんなで何とか職場にたどり着くも、片付けはすでに済んでおり、完全に停電していてパソコンも何も使えないためやることが何もない。しばらく情報交換したり談笑したり。上司や同僚が呑気なのかそれともこんなの大した災害でもないのかよく分からなくなる。別に今日は来なくても良かったんじゃないかなと思いつつまた一人で歩いて帰宅。
その途中、公園で水汲みをするために並んでいる人々を目撃。
自宅アパートのすぐ隣の区画からは停電だけでなく断水状態であることを知りました。
災害による非常事態を認識しつつも、犬の散歩をさせてる人を何人も目にしたり、
「今日何時まで遊べる?」「4時までだって」
などと異常に呑気な会話をしている小学生がいたりと公園周辺は実にカオス。
家に着いた時点で午後1時頃。今後の断水も想定して湯船やペットボトルに水を溜める。
今更ながら自分の備蓄状態が気になりだし、食料の確認。当然ながら冷蔵庫の電源も切れています。冷凍食品は大量にあるものの、どれだけ持つのか、自然解凍で食べて良いのかが不透明なので保冷材も兼ねて温存し、昼食は溶けかけのアイスだけ。
とはいえサンマやサケなど魚介系缶詰類のラインナップが思いのほか充実しており、切り詰めれば補充が無くとも1週間は生存可能と判断。ちなみにその日の夕食はフライパンでご飯を炊き、パック詰めのひじきをおかずにして食べました。なんか今サバイバル的なことしてるなとか考えながら。
私はとにかく行列や混雑が嫌いな性質なのでこのような緊急事態でもコンビニやスーパーにもなるべく行きたくない。のですが、懐中電灯に入れる電池が無いことに気付いてやむなくホームセンターへ。…午後2時でもう営業終了の呼びかけをしていました。
でも夜間に明かりが全く無いのは困る。どうにか頭を振り絞った結果、デジタル体重計の電池が使えるということに気付いて事なきを得ました。とはいえ、何年もいれっぱの電池だし残量がかなり少ないかもしれない。停電が長引くと報道されていることを考えるとそう気軽には使えない。スマホの電池残量もわずかだしネットにつながらない。あとパソコンが壊れてないか確認したくても出来ない。
そして午後7時過ぎにはほぼ真っ暗になり、繰り返し発生する余震でビクビク。
周囲のどこにも光源が皆無。闇の中に一人きりではちょっと心細く(インコはいますが)さすがに陰鬱な気分になってきました。
しかし、こういう時助けになるのが車です。
エンジンをかければカーナビで地デジが映る。なんとありがたいことか。電池残量の少ないスマホでチマチマ情報を得るのとは段違い。しかもそのスマホの充電すらできてしまいます。これで燃料が少なかったらまた不運を嘆きたくなるところですが、幸い満タンに近い状態。燃料計が半分を切ったらガソリンを入れたくなる習性のおかげです。
テレビから得られる情報では電力の復旧はめどが立っていないとのこと。しかも北海道全域。こんなニュース今まで見たことないなあと思いつつテレ東だけは相変わらずこういう時でもアニメをやっていることを何となく確認。
拡声器で避難所の開設を知らせる車が現れる。
まあそこへ行くのは本当に最後の最後ですね。
1時間ほどテレビを見てからアパートの部屋へ戻り、まだ20時台でしたが暗くて何も出来ないので大人しく就寝。しかし余震が気になりなかなか眠れない。(これを書いてる今でも余震がたびたび発生しています)それでも何とか寝付けたかな? という頃、突然視界が真っ白になり飛び起きました。
9/7午前1時半、突然の電力復旧。市内でも地域差がかなりあり、うちは早い方でした。
後で知りましたが、こういう場合あらかじめブレーカーを落としておかないと復旧の瞬間に発火の危険もあるとのこと。
とりあえずパソコンの生死だけはすぐに確認。
生きていたことに驚愕&安堵。あれだけハデにひっくり返って床に叩きつけられたのにまさか無事とは思いませんでした。しかもスリープ状態を維持してたし。
あとはとにかく眠れない。
思い返せば地震の前日は珍しく台風が来ていたため風の音がうるさくて眠れず、さらに出張で札幌に来ていた先輩がJR運休で帰宅難民と化し、朝早くから楽しく酒盛りをするなどという事案が発生(※休業日でした)。まあそれ自体は全然良いのですが結果的にはこの3日間で合計5時間ぐらいしか眠れていないのではないかという非常事態。
そして翌朝は職場も電力復旧しており、また早くから呼び出され、相当な激務を強いられました。いや、仕事だけならまだ耐えられないほどでもないが、余震のストレスに晒されながらの激務は相当こたえましたね。自身の生存すら危うい中で何よりも仕事を優先せねばならないのかと。
確かにこういう状況では復旧を急ぐに越したことはない業種ではあるのですが、ある程度後回しにしても良さそうな事務仕事のクオリティを要求されるのがどうしても腑に落ちない。
こんな非常事態でもズケズケと細かすぎるエクセルファイル作成などを矢継ぎ早に要求しダメ出ししてくる取引先に心底嫌気が差しました。発注内容も「今あえてそれを1つだけなの?」と聞きたくなるような部分があったり。状況と人数からすると不可能に近い要求。それを渋れば「どうせのんびりメシ食ってたんだろ」「○○の声うるせえなバカか」などと暴言を吐かれるのです。まあ直接言われたのは上司であって私ではありませんが、何のためにこんなことしてるんだろう…とやりきれなくなってきます。この辺のことをあまり詳しく書くと危険そうなのであとは略しますが、丸2日かけて何とか復旧出来てきたような気がしないでもない状況にはなりました。そう思いたい。
ちなみに今帰宅したら震災の2日前にGEOに注文しておいたレンタルDVDが届いておりました。不可抗力ですが配送業者にはちょっと申し訳ない気分になりました。レンタル期間20日間とはいえ何本鑑賞できるか疑問ですが、私にとって映画鑑賞は最大のストレス解消法なのでなるべく暇を見つけて鑑賞してブログも更新し続けたいと思っております。
しかし「MEG」がしばらく観られそうにないのが最大の心残りだなあ…。9月中には何とか見に行けるような状況になってほしい。
長文になりすぎて疲れてきたのでとりあえずこの辺にしておきます。
あとで何か書き足したりするかもしれません。
1. お見舞い申し上げます。
丁寧な記事でとても参考になりました! ありがとうございます。
この度被災されたとのこと。。。とても興味深く読ませていただきました。
ところで貴殿の記事を読みまして、スルーするつもりだったMEG~を観に行くことにしました!
Re:お見舞い申し上げます。
私は自宅に大きな被害がなかったので大きな余震さえなければこのまま日常に戻れそうです。
MEGをスルーしないことにした、と言ってもらえるとこんなブログをやっていた甲斐があったというものです。キャットファイトは何というか物好きな人じゃないと楽しみにくい感じもしますが、MEGはそんなことないので安心してご覧ください。