B級映画の事ばかり書きすぎてさすがにマンネリ状態なのでたまには違う話を書いてみます。
優雅な老後生活を送るためには、自力で1000万円だか1000億円だか用意しろとのことなので、お国の言う通り株トレードで一攫千金を狙わねばならんのかなと思って始めてみました。
…というのは嘘で、数年前に自分の会社が持ち株会社制へ移行した時に無理やり自社株を買わされたのが切っ掛けです。
その時私は待望の新車を買う直前だったので自社株など本当は1株たりとも買いたくなかったのですが、各部署ごとにノルマがあったらしくどうしても断り切れませんでした。
しかしいざ持ってみると、1年に1度入って来る配当金が意外とおいしいことに気が付きました。と言っても1万円ですが。
安月給の身には例え年にたった1万でも良い小遣いになるんです。
で、株と言えば安く買って高く売ることで差額を利益にするギャンブル的なイメージばかり強くてそれまで手を出すつもりは全く無かったんですが、配当金目当てで買うのはありかもなと考え始めました。
で、このブログを読んでる人なら分かると思いますが、私はアメリカが大好きですから、
アメリカの企業に投資してみることにしました。
ケチ臭く内部留保を溜め込みちょっと業績が悪いとすぐ減配する日本の企業とは違い、
株主還元を重視するアメリカの企業は増配続きのところも多く、何より配当金を年に4回も出してくれるのです。
しかも企業によって配当月が異なるので、組み合わせによっては毎月配当金を得ることも可能。
未だバブル時代の株価の半分あたりを行ったり来たりしている日経平均と違い、NYダウは右肩上がりで最高値を更新し続けている。
乗るしかない、このビッグウェーブに。
と思ったんですが、リーマンショックの悪夢から約10年が経過しており、上げ相場もそろそろ終わって世界経済が後退、もしくはそろそろ暴落の時期かもしれないとか言われているじゃないですか。
米中貿易戦争、ドイツ銀行の破綻、ブレグジット…火種になりそうなものは何やかんやと存在します。
確かに、私のようなド素人が参戦する頃にはもう手遅れであると考えるのが自然です。
ライブドアショックの時も、普段株など絶対買いそうにない人までもが手を出し始めたすぐ後に起こったとか。
いくら配当金をもらえても株価が暴落してしまっては何の意味も無い。
かと言って、暴落を待ってからやろうにもいつ来るか分からんし、ド素人が暴落時にいきなり米国株を買い集めるだなんてそんなリスキーなことを出来るのか、かなり疑問です。
ならば、経験を得るために少しずつやっていった方が良いと考え、せめて景気後退時に強いと言われるディフェンシブ銘柄を意識してポートフォリオを組むことにしました。現在は10銘柄保有しています。 元手が少ないんでほんのちょっとずつですがね。
今回はそのうちの一つ、「アルトリア・グループ」について書きます。
ここはアメリカ最大手のタバコ会社です。
普通株式投資と言うと、自分が応援したい会社に投資するのが健全かと思いますが、私は昔から一貫してタバコが大嫌いです。
タバコの副流煙…今までアレにどれだけ苦しめられてきたことか。
バスの停留所に臭くて入れず寒い思いをしたり、飲食店でも臭くて食事がマズくなったり、
職場で当たり前のように吸いまくる上司がいたり、喫煙者の顧客のせいで事務所が常にタバコ臭かったり。
勇気を出してやめてほしいと頼み、例えその時はやめてくれても、翌日には当たり前のような顔でまた吸いはじめる。
人の嫌がることをああも堂々とやれるメンタリティが心底理解出来ない。
私の人生においてタバコほど憎んだ物体は他に無いかもしれません。
発狂した嫌煙者が喫煙者を虐殺して回るホラー小説を書いて賞に応募した事があるくらい憎い。
それなのにどうしてタバコ会社なんぞに投資しようと思ったのか?
このままだと、私はタバコには「ただ苦しめられただけ」ということになってしまいます。
何か一つぐらいタバコが非喫煙者にメリットを与えてくれてもいいんじゃないか?
そう考えた時、閃きました。
「喫煙者はタバコ会社に搾取されている」
↓
「タバコ会社の株主となり、利益を還元してもらおう」
これは完璧なアイデアでした。
思えば、喫煙者だってやめたくてもなかなかやめられないのです。
真の邪悪は中毒者を量産し、暴利を貪るタバコ会社の方なのです。
昔なら憤りを感じて終わりでしたが、今の私は邪悪な方に一枚噛ませて頂こうと考えられる程度には大人になりました。
大人とは汚いものなのです。
これからは私が喫煙者から搾取し続けることが出来ると思うと、
多少臭くても「いいぞ、どんどん吸え」と余裕の笑みすら浮かべられそうです。
どうしてもっと早くこれを思いつかなかったのか。
まあ、アルトリア・グループはアメリカ国内のみでやっている会社なので日本は全く関係ないんですけどね。
これも一応リスクヘッジの一環でして、もしJTの株なんぞ買って値下がりしようものなら
踏んだり蹴ったりにもほどがありすぎます。遠く離れたアメリカの喫煙者から搾取できれば良しとしたい。
というか、アルトリア・グループの株価も現在絶賛下降中だったりします。ダウ平均ともS&P500指数とも全然連動してない。
アメリカでは日本以上に喫煙に関する締め付けが激しく、業績にもサッパリ期待されていないのが現状のようです。
なんせ電子タバコすら禁止する勢いですからね。さすがにそこまでしなくていいと思う。
これディフェンシブ銘柄でも何でもないんじゃないかと疑いを持ちつつあります。
しかしニコチン中毒者にタバコを売りつける商売がボロイことに違いはありません。
しばらくは相当な収益率を維持してくれることでしょう。
向こうではマリファナが解禁されつつあるようなのでいずれタバコからそっちに鞍替えしてくれれば潰れることもないはず。
私が喫煙者からいかほど搾取できるのか…今後たま~に報告を上げるかもしれません。