製作:2016年アメリカ
発売:エクリプス
放課後、海へ遊びに行こうと車を走らせていたクソ学生グループ。だが海に着く前に夜になってしまい、てきとうなモーテルで一泊することになる。すると、そこに恐るべき変態的ゾンビが現れ、感染が広がり変態ゾンビが量産されることになってしまう…
最近、映画館に行くたびに「モンスター・ホテル」とかいうファミリー向けCGアニメ映画3作目の予告編を長々と何度も見せられて辟易します。何年か前には2作目の予告で同じ目に遭いました。ホラーやアクションを見に来た観客にそんな予告を見せて何になるのかはなはだ疑問ですね。
で、本作はそれとそっくりなタイトル。グーグルで「モンスター・モーテル」と検索すると「もしかして:モンスターホテル」とか出てくるぐらいです。しかしそれとは一億光年ぐらいかけ離れた内容でした。頼むからアレと混同するのはやめてほしい。モンスターっていうかゾンビしか出てこないしせめて「ゾンビ・モーテル」って邦題にしとけば良かったのに。
まあそんなことはともかく、本作は凄まじく品性下劣すぎる超危険物でした。
私が普段観ている映画などはやはり大変お上品なものばかりだったんだなあ、としみじみ思います。
世の中にはここまで下品を極めたような映画も存在する!
単なるモンスターパニック映画のような面構えをしておきながらここまでド汚い下ネタ全開だとは…。
とりあえずご飯食べながら観てなくて良かった。心底そう思いました。
いや、決してつまらない映画というわけではありません。
C級映画の領域に片足突っ込んでるくらいの低予算映画ですが、むしろそこそこ面白いです。
不本意ながら笑ってしまった場面もあります。
しかしここまでひどい内容だと、感想を述べにくい。
ちょっとでも具体的にひどさを述べようとすると、公序良俗に著しく反するような文章を書く羽目になってしまうからです。
何といっても、変態ゾンビが暴れる前段階、単に学生グループが遊びにいこうとしているだけのシーンからしてもう既に破滅的におかしい。
↑ハッパを吸いたがったり、後部座席でイチャつこうとするカップルがいたり…なんてのはその辺のホラーでもすごくよく見る光景ですが…
まず運転しているデブがおかしい。何もない直線道路なのにハンドルをやたら動かしまくっています。いや、そんな細かいことはともかく。この助手席の黒人が昼寝をするんですが、それを見て後ろの男がいたずらを仕掛けるくだりがいくらなんでもひどい。なんとわざわざパンツを下して尻を向け、何をするのかと思えば顔に向かってガスと下痢便(?)を噴射するのです。車の中で。イタズラというかイヤがらせっていうレベルですらない。なんかもう一周回って小学生男子的な笑いを狙っているのか。
しかしそんなものは当然ながら序の口でして。死体安置所で働く男が、毒物に汚染された死体にアレして変態ゾンビ化してしまい、このアホ学生グループを襲撃し感染が拡大していく流れはさらに1000000倍ぐらいひどい。ゾンビ映画なのは確かなのですが、どいつもこいつも異常に性欲が強いゾンビというのがひどい。いや、ゾンビ化する前からそういう人間共ですがね。
↑モンスター・モーテルとかいいつつ、外見はどっからどう見てもただのゾンビ。
人外系のクリーチャーが出てくるのかと思って鑑賞したのでこれにはちょっとガッカリ。
ゾンビといえば頭を撃てば倒せるというのが常識なんですが、本作のゾンビはそんなことでは死なない。弱点は股間です。といか弱点であると同時にメインウェポンも股間。いやもう股間が本体と言っても過言ではなかった。股間から尻の穴からガスやら触手やら変な液体やらとにかく色んなものを大量に噴出して攻撃してきます。もちろんゲロも吐きます。バッチイにもほどがありすぎる。まあ、ここまで来ると確かにゾンビの領域を超えてモンスターと言ってもいいような気がしてきました。かと言ってそれを歓迎すべき事態ととらえて良いものかどうか。
これでも相当オブラートに包んで書いておりまして、本当は不覚にも笑ってしまったシーンについても少し書きたいのですが、私の品性が疑われてしまいかねないのでもうやめておきます。
まあそんな感じで血みどろゲロまみれ糞尿全開で下ネタを極めたどうしようもないホラーコメディですが、面白くないこともないので我こそは品性下劣な人間であるという自負がおありの方はご覧になってみても良いのではないでしょうか。