製作:2018年アメリカ
発売:クロックワークス
元海兵隊員のレイカー率いる凄腕の傭兵団。彼らの任務は、旧チェルノブイリ原発に隠された武器を回収し、アルカトル共和国の反政府軍に渡すことだった。
しかし、原発に到着した彼らを謎の殺人機械兵団が襲ってくる。
ドローン…というとラジコンヘリみたいなやつを想像しますが、本作は遠隔で操作する人型のロボットと戦うアクション映画です。バカっぽくてゲーム的な設定ですが、アクション映画としては結構良い出来だと思います。主人公チームのキャラクターも立っており、忍者のような体術を駆使する日本人とか、一見お調子者だが実は相当な残虐性を持ち合わせている奴とか、ロングコートの2丁拳銃使いとか、ちょいとやり過ぎな気もしますがシリーズ化してくれないかなと思うくらいには魅力的でした。
しかしこのブログ的にはそんなことより注目すべきはもちろんマイケル・パレ。
今回は一体どんな陰謀と裏切りと死に様を見せて頂けるのか。
最強傭兵団や殺人機械兵団よりもそちらの方が楽しみで借りてきたのです。
当ブログはマイケル・パレを全力で応援しています。
↑こちらの期待を裏切らず、しっかり胡散臭さ満点で登場してくれるマイケル・パレ。
主人公レイカーに武器回収の依頼に現れたところです。
武器商人でもあり、外交官でもある…もはや彼にとって様式美と言っても良い役柄ではないでしょうか。
というか、「武器商人」と言う肩書の時点でもう殺人機械兵団の主はこの人に決まりだし、この後の手に汗握るマイケルパレ劇場に期待と鼓動が高ぶるのを抑えきれません。
で、レイカー傭兵団は武器回収だと思ってチェルノブ原発へ侵入、しかし殺人機械兵団の思わぬ襲撃を受け、とりあえず反撃して撃退。
バトルドローンは思ったほどには強くなく、ロボットのくせに頭を撃ち抜かれたら即死します。
↑案の定、米軍のお偉方相手に殺人機械兵団のプレゼンをしているマイケル・パレ。任務というのは嘘で、バトルドローンでレイカーたちを倒す様子を実況中継して威力を見せ、売り込みたいだけだった。
しかしレイカー傭兵団が想定以上に強く、ドローンたちは全く敵わない。
言い訳をしまくるマイケル・パレ。
「最強の相手なので仕方ない」
「本番はここからだ」
「次の一機が皆殺しにします」
「最初に誰か殺した操縦士に10万ドル出す」
オレンジ片手に余裕ぶっておきながら敵を一人も倒せない殺人機械兵団に内心焦りまくりのマイケル・パレ。確かにレイカー傭兵団の戦闘力は人間離れしており、あんなロボット如きでは倒せなくても仕方ないかもしれません。殺人ロボとの戦いはスローモーション使いすぎでちょっと鬱陶しいけど見ごたえは十分です。
しかし、始めは一方的だった戦局に変化が…
そう、弾切れです。武器回収任務だったからレイカーたちはそこまで沢山の弾薬を持ってきていなかった。
↑それに気付いて大喜びのマイケル・パレ。奴らの弾薬が尽きるのは時間の問題だ!そうなればこっちのもんだぜ!
…しかし、相手の弾切れを待たないと勝てない殺人ロボ兵団に何の価値があるんでしょうか。
もうこの辺になると軍のお偉方もマイケルパレを冷ややかな目で見ていることを隠してません。にも関わらず一人ではしゃぐマイケルパレ。このピエロっぷりがたまらない。
↑色々とアレな発言が過ぎて将軍たちにも呆れられてしまうマイケル・パレ。
血も涙も無いのはいつものことですが、本作の彼は特に迷いない自己保身とトカゲのしっぽ切りに長けているなという印象。
ドライなセリフを吐かせたら世界一の役者かもしれません。
↑逃げ出すところをレイカーに見つかってしまい絶体絶命の武器商人マイケル・パレ。せっかくの遠隔操作ロボ軍団なのにすぐ近くで観戦してたってのがこれ以上ないほど最高にアホっぽくて良し。とことん笑わせてくれる男です。
しかもレイカーの銃弾が完全に尽きたと知ると、この満面の笑み!
いや~…たまらん。
銃弾があろうがなかろうが絶体絶命の窮地に変わりはないだろうにこの笑顔…
これこそマイケル・パレですよ。
そしてこの後ゴミのように殺されるところまでが様式美…と言いたいところですが、なんと本作はぶん殴られるだけで済んでしまいました。
あれだけいつも通りのクズっぷりを発揮しておきながらなぜ助けてもらえたのか?
レイカー曰く、「奴は俺たちをハメたが、裏切ったわけじゃない」とか何とか。どこをどう見ても裏切りだまし討ち以外の何物でもないと思うんですが。
まあ生き延びるマイケル・パレが観られたのは良いことです。最後の最後までクズ発言を惜しげもなく連発するマイケル・パレに私も大満足。製作側ももはや「彼にはこういう役が求められているから」と完全に分かっててやってるとしか思えませんね。
…ということで、普通のアクション映画としても結構オススメですが、特にマイケル・パレファンにとっては必見であると言っておきます。