ある好事家の記録 主に変な映画の感想

変わった映画を見つけたらそれを語りたいブログ。  主にモンスターパニック映画、特にサメ映画の感想が多め

ファイブヘッド・ジョーズ 感想





何てこった…
トリプルヘッド・ジョーズ」は色々おかしいところだらけながらも、
それなりに見どころもある映画だったから本作にも淡い期待を抱いていたのに…。

何だこれ…つまんねえ!どうしちゃったの!?

いや、アサイラムの映画は大体そんな感じではありますが…。
でも平均点を結構下回るクオリティですよ…?
~ヘッドジョーズシリーズはシャークネードに続く看板タイトルではなかったのか。
サメ映画はアタマを増やせばいいってものじゃないんですね…。
その怪物は、4から5へと変形《トランスフォーム》する
カリブ海に浮かぶプエルトリコ・パロミノス島。常夏の楽園を地獄へと変貌させる事件が発生。4つの頭を携えた鮫が現れ、人々を襲い始める。巨大なザトウクジラさえも捕食する無尽蔵の食慾。だが、その恐怖はさらなる絶望への序章にすぎなかった―。
(アルバトロスHPより)





まず本作、ストーリーもクソもありません。
アタマが4つあるサメの存在を知った強欲な水族館の館長が、お抱えの学者と従業員を連れて捕獲しようとする。でも失敗したからやっぱ殺します。
…っていう、ただそれだけです。


 
↑アタマ4つのサメに襲われる一般人。
「ヒトデのようなサメ」と言われていたが、こうしてみるとゴム手袋っぽい




ストーリーが水みたいに薄いだけでなく、キャラクターも立っていません。
どいつもこいつもどんな人間なのか全然わからんという有様。
唯一少しはマシなのが強欲な水族館長です…。
彼は4つ頭のサメを捕獲して展示したいというアレな人で、周囲からもやたら金の亡者でクズ野郎という酷い扱いを受けていますが、
なんだかんだで学者も従業員たちも彼のいい加減なサメ捕獲作戦に参加します。
仲間が殺されて一旦引き返した後も、館長を非難はするものの、
なんだかんだ言いくるめられてまたサメ捕獲作戦に同行するわけなので五十歩百歩です。


ということでもうあとはファイブヘッドなサメに期待するしかありません。
が、最初は頭が4つ。公式HPのあらすじにもあるとおり、途中から急に
尻尾が頭に変形(トランスフォーム)し、ファイブヘッド化するのです。
が、この第5の頭が全然何もしない!何の意味もない!

「トリプルヘッド・ジョーズ」の続編なんだから素直に
「クアドラプルヘッド・ジョーズ」で良かったんでないの…?
なぜあえてファイブヘッドにした…?
っていうか尾ビレがなかったらまともに泳げんだろ…




CGの出来は良いことは良いです。前作のモデルを改良して使えたでしょうからね。
しかし、サメが泳ぐシーンに関しては使いまわしが非常に目立ちます。
ストーリーが薄くてやることないからって同じシーンを何度も流して尺稼ぎとな…。
というか脚本家が3人もいてどうしてこんな水に片栗粉を溶いただけみたいな味わいのお話を書き上げてしまうのか?脚本料15ドルぐらいですか?
前作のように必死にサメから逃げ回る話の方がずっといいのに。
今回は何度も撤退してはサメ狩りに出直すので危機感も緊張感も何もないです。かといって笑えるところもないし。


盛り上がりどころか、見どころと言う見どころが一切合切何もないまま終盤の最終決戦に突入。
前作のダニー・トレホみたいな豪華ゲストとかもいませんし、迷バトルもなし。
数人まとめて喰われるシーンも冒頭だけだし、ヘッドがファイブもあるメリットを何一つ活かせていないという体たらく。
徹底して嫌なヤローだった水族館長も喰われて絶命するシーンが省略されてるし。それ一番重要なところでしょ!?
何か美味しい具が入ってるだろうと思って食べてたおにぎりに何も入ってなかったぐらい悲しいですよこれは。


「これが最大の見どころだぜ!」と制作側の荒い鼻息が聞こえてきそうなシーンとして、
「救助に来たヘリにファイブヘッドジョーズがジャンプして喰らいつく」
というシーンがあります。
が…。
そんなん「鮫の惑星」でもやってますから!
なんかどっかのワニ映画でもやってましたから!
全然目新しくないから!



目新しい要素…しいて言えばザトウクジラがサメ映画にしては珍しい獲物だったぐらい。
あとイルカの声で誘導して倒そう!みたいなちょっと新しいアイデアも出てはきますが、
なんかよく分からんうちに失敗。学者(主人公)の役割、これだけです。
結局銃乱射したり爆雷使ったりの単純脳筋バトル。
しかも決着の仕方も「ものすごい安直」かつ「直接見せない」、という正気を疑うほどのサービス精神の欠如。
どうでもいいやつも無駄に生き残りまくりだし。もっと喰わせろよ!



ということで、私が多少なりとも期待してしまったのがいけないんでしょうが、
本作はかなりのクソサメ映画でした。
観ない方が良い、なんて身も蓋もないことは申しませんが、少なくとも前作並みの水準を期待すると痛い目を見るでしょう。
最近のやつだと「鮫の惑星:海戦記」や「シャーク・キラー」と比べても評価は大きく落ちます。
ご覧になる場合はくれぐれも心のハードルを低く設定したうえでどうぞ。

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岩石入道
性別:
男性
自己紹介:
B級~Z級映画が主食。ホラー、モンスターパニック系が特に好き。目についたサメ映画全てチェックしたい
krgm200@gmail.com

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