シャークトパスＶＳプテラクーダ　感想

前作のダイジェストが導入部となっており、爆発飛散したはずのシャークトパスから実は卵が流出していた…。という理由付けで水族館の生物学者がシャークトパスの幼体を手に入れます。

 

パッと見たらイカみたいな感じですがミニシャークトパスです。
鳴き声も相まってやけに可愛いけど、醤油をつけてそのまま食べても美味しそう。
愛でるか味わうか…悩むところですね。
なお本作において最大の見どころがこのシーンになります。









対抗馬のポッと出モンスター・プテラクーダ。
どこら辺にバラクーダ要素があるのかと思いましたが…顔だけかな？
まあ当然水中も自在に泳げますけどね。
タコザメの核爆弾級インパクトに比べたらプテラノドンバラクーダなどせいぜい線香花火。
むしろどうやったらそんな微妙な組み合わせを思いつくのか理解できません。
どうせなら「シャークトパスＶＳデビルシャーク」みたいに他のクソサメモンスターと戦わせた方が面白いのではないか？…ああ、デビルシャークは2016年製だったか…。






水族館で飼われることになるシャークトパスですが、当然目玉動物として大々的に宣伝されることになります。そのプロモーションビデオを観ていて気付いてしまったのですが、このシャークトパスのプロモ映像、「ドルフ・ラングレン　ゾンビハンター」のラストシーンと同じ映像のようです。
本作の方があっちより先なので、マイク・メンデス監督の傑作Ｂ級ホラー映画がまさかのこんなＣ級クソサメ映画から映像を流用しているという大スキャンダル。どこへリークすればいいのでしょうか？
…と思いましたが、多分このサメの映像はフリー素材か資料映像なんでしょうね。





 
制御装置をハッキングされ、暴走するプテラクーダを止めるために水族館から駆り出されるシャークトパス。ＶＳシーンはＣＧ感丸出しすぎてゲームチックとはいえ、動きはかなり頑張って作られており見ごたえ充分。
ただ冒頭での可愛らしい幼体姿もあって、人間都合で酷使されるシャークトパスがちょっとかわいそうに見えてきます。一応育ててくれた生物学者には懐いているようで、彼女をプテラクーダから守ろうとしている節があるのですが、生物学者の方は名をあげるための研究素材としか思っていない様子なのがより一層哀れさに拍車をかけていました。






 

本作を語る上では絶対に外せない珍シーン。
「イケメンは死なない」（※吹き替え版の場合）
ジャケ裏でもこのカットはしっかりフィーチャーされておりました。
ただし彼はどうやらイケメン度が足りなかったようです。
妥当なジャッジだったかどうか、女性の方は各自判定してみてください。






ロバート・キャラダインＶＳプテラクーダ。
本作の彼は一応クールでタフな警備員役ですが、マッドサイエンティストとの間の抜けたやり取りが案外楽しく、モンスターが休憩中の間の退屈しのぎとしてちゃんと機能していました。
その反面、彼らもモンスターも出てこないシーンは相当キツイです。正直に申しまして激烈に眠たい。タイトルから刺激的でカオスな味わいを期待していると、イモみたいなモッサリ感で戸惑うことになるでしょう。



前作に比べると、プテラクーダの暴れるシーンにリソースをとられているため、
シャークトパスが暴れるシーンがその分少なくなっているという欠点があります。
他にも捕食シーンがやたら雑でもはや素人の加工動画並みのスプラッター描写しか出来ていない等の難点も新たに発生していますので、総合的に見ても前作より大きく劣る続編だったと評価せざるを得ませんでした。
とはいえ、「デビルシャーク」と比較すれば1億倍くらいは面白いので、「デビルシャーク」を観るつもりで本作の観測に臨めば望外に豊かなひと時を過ごすことも可能でしょう。贅沢だけが人生の楽しみではないのです。…とだけ言っておきます。