ある好事家の記録 主に変な映画の感想

変わった映画を見つけたらそれを語りたいブログ。  主にモンスターパニック映画、特にサメ映画の感想が多め

ポセイドン・レックス 感想(ネタバレあり)





この映画、あの「マーク・L・レスター」監督作品です。
言わずと知れた大ヒット作「コマンドー」の人ですね。
 ということは、これもそれなりのクオリティを期待してもいいかな?と思って鑑賞したんですが。
なんかもう凄まじく破壊的に頭の悪い映画でした。
わざとやってるんだろうか…?
ここまでバカな映画もそうそうありません。アメリカ人はこういうのをポップコーン片手に大笑いしながら観るのかなぁなどとは想像しますが、面白おかしい道化ではなく単にボンクラなだけのようにしか見えません。まあ、数人でワイワイ観れば突っ込みを入れて楽しく騒げるでしょうけど、なかなか人を集めてコレの鑑賞会を開こうとする人もいないでしょうね…

ネタバレあり!とか警告する必要があるかどうかわかりませんが、あることはあるので
予備知識なしで楽しみたい方は鑑賞してからお読みください。




ジャックスという男が、ギャングに金を返すために沈没船の金塊を探していたら、いきなり泳げる巨大恐竜ポセイドンレックスが現れてさあ大変というお話です。
ベリーズという国のどっかの島が舞台なのですが、沿岸警備隊といい軍といいあまりにも常識外れな描写なのでもしかして架空の国かな?とちょっと思いましたがやっぱりそんなことはありませんでした。いや軍は米軍だから別にいいのか…?
オープニング後にここにバカンスにやってきたロッドとジェーンというカップルに焦点が当たるため、彼らが主人公だとばかり思ってしばらく鑑賞していたのですが全然違いました。実に紛らわしい。


まあストーリー自体は激しくどうでもよいです。
肝心なのはポセイドンレックスというモンスターですよ。
コイツは海で暴れている分には意外と悪くないクオリティのCGですが、陸に上がると結構苦しい。PS1レベルですかねえ…それにコイツを陸に上げてしまうと単なる恐竜という感じになってしまって個性が薄い。行動や生態に何か特徴があるわけでもないし。名前はちょっとかっこいいけどモンスターとしてはいまいちですね。


ジャックスたちが潜って調べると、海底にはコイツの卵が24個もありました。
で、知的にはとても見えない金髪の女性学者が研究室に持って帰ってビール片手に割ってみたりします。すると生まれたて赤ちゃんのポセイドンレックスがいきなり元気いっぱいに暴れまくり、たまたま押し入ってきたギャング数人をぶっ殺死。生まれながらの殺戮マシーンぶりを見せつけてくれます。

しかしそんなことをしている間に別行動をとっていたジェーンがポセイドンレックスに殺され、ロッドはかたき討ちに燃えてジャックスや学者や沿岸警備隊と一緒に海に出ます。が、15m以上もあって目の前で船をも粉砕したポセイドンレックス相手に小さいモーターボートで出撃するというのがどうにも馬鹿すぎる。いまいちノリについていけません。モリを打ち込んで歓喜するシーンがあったりしますが、なんでそんなに喜んでいるのだ?と疑問ばかり。
しかもモリ1本打った追い払っただけで「これでもう現れないさ」と油断しまくりの沿岸警備隊があっさり逆襲され撃沈。
ベリーズの人が見たら怒るのでは?


そしていよいよポセイドンレックスが陸に上がって人を襲いまくる(?)のですが3人ぐらいしか殺されないので深刻さが微妙です。逃げ惑うエキストラも気のせいかやる気なさげ。
しかもロッドは能天気にも人が食われる様をスマホで撮影。かたき討ちに燃えてた男とは思えません。私はここでやっとコイツが主人公じゃないことに気付きました。
結局、その場は車で逃げだし、軍の施設跡に向かいます。

ここは一刻を争う逃走劇のはずなんですが、全く意味の分からん会話の後、ギャングのアジトに寄り道します。いや、武器を調達するためなのでそれ自体は別にいいんですが、なぜかすごくのんびりしてます。車を降りるのもアジトに入るのもえらいリラックスしてゆっくり。なんで??もう逃げ切ったの??
かと思いきや武器を持って車に乗ったらポセイドンレックスが追って来て急に慌てます。ほんで逃げながらショットガンやら何やら撃ちまくりますがどう見ても遠すぎて無駄撃ちなうえやたら素人臭い撃ち方をしてます。まあ素人だからいいんですけど。あと銃撃のエフェクトがやけに合成臭い。



彼ら3人は何とか30年前に閉鎖したという軍の基地にたどり着きます。
ここからがもう本当に凄い。突っ込みどころが多すぎるので箇条書きにしてしまいます。


・残された古い無線で必死に救助を呼ぼうとする。スマホはどうした?
・30年前に閉鎖したのに武器庫にはロケットランチャーや手榴弾が一杯あって自由に使える。
・2人乗りの飛行機があり燃料もまだある。
・「救助を待って来なかったら逃げよう。その前にやつが来たら戦おう」という謎の方針。
・救助が来ないので一夜を明かすことに。夜はジャックスが見張りに立つが、10秒もしないうちに金髪学者に誘われベッドイン。
・無線が米軍に通じるが指令室っぽいところが死ぬほど安っぽく4人しかいない。
・オペレーターの2人がポセイドンレックスを見つけて驚く様子が何度かあるけどワンパターンすぎて使いまわしに見える
・「20分後に島民ごと島を空爆する」…急すぎない?てかそこまでする必要ある?
・ボートで逃げつつロケラン撃ったら反動で海に落っこちて食われるロッド
・F-16のミサイル攻撃にも耐えるポセイドンレックス
・でも金髪学者のロケラン攻撃で砕け散るポセイドンレックス


あまりにも怒涛の展開なので全てに突っ込み切れたか自信がありませんが、
まあそんな感じです。
序盤の海中シーンなど割とまともに撮れてたので後半がここまでイッちゃってるとは思いませんでした。
間違いなく特A級のクソ映画ですが、
これはこれで「おかしなものを観たなあ」という満足感はありますね。
変なもの、バカなものをあえて見てみたいという方にはオススメです。


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岩石入道
性別:
男性
自己紹介:
B級~Z級映画が主食。ホラー、モンスターパニック系が特に好き。目についたサメ映画全てチェックしたい
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