ある好事家の記録 主に変な映画の感想

変わった映画を見つけたらそれを語りたいブログ。  主にモンスターパニック映画、特にサメ映画の感想が多め

モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦 感想





これ何年か前にテレビでウィッチ・ビッチが参戦するくだりが面白おかしく紹介されてて、
ずっと心の片隅に引っかかってたんですよねえ…

フランケンシュタインやオオカミ男といった、クラシックなモンスターが墓場のプロレスリングで熱い肉弾戦を繰り広げるという大珍作。

トーナメントという邦題になってますが、ミドル級の前座2試合の後にヘビー級モンスター4人によるトーナメントという内容なので、全5試合。
メインイベントのヘビー級でも、1回戦勝利すれば即決勝となります。
プロレスの興行はそういうものなんでしょうね。私はプロレスにあまり興味がないのでそこら辺の知識が全くありません。





 
↑マサチューセッツ州のどっかの寒村で村人にいびられまくる魔女。
中世ヨーロッパにしか見えませんが一応現代アメリカのようです。
もっと人里離れたところに住めば?と思いますが自給自足できないようだし
結局魔女とはいえただの人なのでは?という疑いが。







村人にツバや暴言を吐かれたりして涙に暮れる魔女。
なんか普通にかわいそうだしここだけ見るとシリアスな鬱映画のような気がしないでもありません。
しかし魔女という割に彼女には何の力もないんでしょうか。
全然恐れられてもいないし。
やっぱただの人ですか?







そこへ世界最強のモンスターを決める格闘技イベント、「モンスター・トーナメント」への出場を持ち掛ける男が出現。
魔女に対して「最強の怪物にしてやる」などと威勢のいいことを言っていますが、
「まじないも魔術も全て忘れるんだ!」
と魔女の長所を無に帰してただのオバサン化させ、
ボクシング等の格闘技を仕込みます。
この後魔女は本当に物理攻撃しか見せず、アイデンティティクライシスに陥りますが本人は至って楽しそうなのが別な意味で気の毒に見えてきます。
まあ一度も魔術を見せてくれなかったので最初からただの人疑惑も残りますが。








1回戦の相手は単眼の鍛冶屋サイクロプス。
ステータス差は圧倒的のようです。
そりゃ男女差もあるし…
魔術を使わない魔女なんてただの女だし…
でも勝ってほしいですよね。
ここは観客の10割がウィッチ・ビッチを応援する試合だと思います。
小さくて弱そうな方が下馬評を覆す試合を見たいのです。







まずはウィッチビッチが金的蹴りから始まる猛攻撃。
これはかなりマズイ展開ですね。
プロレスは知りませんがキン肉マンや美味しんぼ等、勝負系の漫画では最初に攻めてる方が大抵負けるという法則があります。

プロレスのリングとはいえ凶器攻撃も認められているようで、サイクロプスがトンカチで殴って来たりウィッチビッチが肉切り包丁を振り回してレフェリーをSATSUGAIしたりとなかなかやりたい放題してくれて、トロい動きでも思ったより楽しめます。
ちなみに上の画像はサイクロプスの1つしかない目を潰そうとしているシーンです。
金的は禁止だけど目潰しはアリなのか。






しかし目を攻められてキレたサイクロプスが超必殺技を披露。
哀れな魔女は顔面を焼失して死亡という悲惨すぎる結果に。
ビームには魔術で対抗すれば良かったのに…

負けた方は死ぬというルールですが、勝ったら何があるのかというと
多分何もありません。
彼らは皆、誇りのために、自分の力を見せつけるためだけに殺し合っているというわけですね。
ストイックで残酷な世界観が無情で殺伐とした緊張感を生み出しています。
と言いたいところですが、ウィッチ・ビッチ以外には特に感情移入出来るキャラクターがいなかったので、あとは特に緊張も興奮もなく…







ミイラ男VSレディバンパイアとか…
別にどっちが勝ってもいいかな。
前座試合だから彼らに2回戦も無いし。









オオカミ男VSスワンプ・ガットとか…



…スワンプ・ガットって何よ?
コイツだけえらくマイナーすぎない?










フランケンシュタインVSゾンビマンとか…

…この試合はのっそりしている動きの本人たちよりも、凶器を持ったセコンド同士の乱入&殺し合いの方が面白かったり。




本作は全体がプロレス中継のテレビ番組風に作られていて、
テンションがずっと一定で緩急の波がなかったり、
実況中継の2人がやたらデカイ声でうるさかったりと
かなり観る人を選ぶつくりをしていました。
というか大抵の人はダメでしょうけど。

試合自体はまあ楽しいっちゃ楽しいんですが、各キャラクターのバックストーリーが無味乾燥気味で間延びしていて(魔女を除く)、かなり辛い。
実はウィッチ・ビッチの試合が終わった時点(開始から20分頃)で観るのをやめるかどうか相当悩みました。
結局ズルズルと最後まで観てしまいましたが、損切り出来ない無能投資家になったような気分です。






クラシカルなモンスターがプロレスするという絵面自体はかなりシュールな笑いをもたらしてはくれますけどね。
全員がウィッチ・ビッチぐらいのストーリー性を背負っていれば結構良い作品になれただろうに。かなり惜しい感がありました。
ぜひパワーアップした続編を望みたいところですね。

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岩石入道
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自己紹介:
B級~Z級映画が主食。ホラー、モンスターパニック系が特に好き。目についたサメ映画全てチェックしたい
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